こむらがえり

「こむらがえり」とはふくらはぎにおこる痙攣のことを指します。「歩いて汗かいて温泉入ってビール呑んでご飯食べて帰る」小さい旅行が好き。

負けることについて考えた 稀勢の里と相撲のこと

最初のエントリにしてはネガティブなタイトルだけどw 先週末は大阪場所 千秋楽に行ってきました。 逆転勝ちで、稀勢の里優勝という。 忘れることのできない素晴らしい場所とその時に居合わせることができて、本当に幸せな一日でした。

今場所の稀勢の里関は開幕からずっと神がかっていて。 全身からオーラが漂っていました。 中日8日目にも観戦に行っていたのですがその時たまたま出待ちと重なって。 目の前1メートル先を歩く稀勢の里関の全身からあふれる気高さに私は息をのんだのです。 こんな事はそうそう無いでしょう。

もう、おそれ多い。 あまりにも気高くて、そんな風に感じ取った自分にも驚いて。はたしてその日のキセの戦いも素晴らしくて。元々キセの顔は実に古風な力士な気持ちの良い面構えであるので。結構好きな力士ではありました。けれども、本当によく負ける。しかもココ一番の大事なところで必ず負ける。

なのに、この堂々たる横綱相撲。 いやはや恐れ入りました。

千秋楽、行きで乗ったタクシーの運転手さんはものすごい相撲通で。スタジアムに着くまでずっと相撲の話で盛り上がりました。 私が開口「スタジアムまで」と言ってしばらく進んだところで、「稀勢の里は可哀想だねえ」と。私もずっとこのことに関しては辛い気持ちでいたので、気遣ってくれる運転手さんと「休ませてやりたいねえ」と意見が一致。「で、結局お客さんは誰を応援しているんだい?」「やはり大阪なので豪栄道と勢ですね。どっちも今場所はアレでしたけど」「そうですか、私も同じです。勢は乗せたことがありますが、やっぱり男前でしたよ」

会場に着くと、今度は左横のでぶっちょおじさんと右の戦術少年と少し仲良くなりました。

戦術少年(年の頃中学生か高校生か、毎日来ていると言ってました)は相撲キャラのシールがべたべた貼ってあるバインダーにノートを挟み、手作りで星取表を作成、出待ちタイムも独自に計算して席を行ったり来たりと。 面白い。 左横のおじさんは終始サンスポを開いたり閉じたりしていましたが、「昨日の照ノ富士、アレはいかん!」と何度も私に言ってきますw

ただ、唯一応援の声をあげたのは「遠藤ぉぉー!!」 面白い。

まさかの稀勢の里が2勝して。 場内は割れんばかりの歓声で。 私も思わず両手をあげて「やったー!」ってなったところで 右横の戦術少年のさらに横に座ったご婦人が私にハイタッチ。

その後は一度全部見てやろうと19:30ぐらいまでそのご婦人と戦利品授受を眺めていました。

 

ガラガラですw

1時間前はあんなに熱気にあふれていた会場がこんな感じ。 ただただ稀勢の里が立って、次々と来る戦利品を受け取っては渡してを繰り返します。キセも疲れるよ~

結構・・・しんどい感じの空気が流れています(私だけ?) ※松井大阪知事と吉本からはカウスボタンが来てました。

なんだか、観戦記になっちゃったけど。

そんな感じで。

負けることは実にめずらしいことでは無いのですが、 負けないにもちろんこしたことは無い。 けれど、どんなに集中してどんなに戦略を立てても負けることはあって。

残念だけど。

勝負ってまじで残酷すぎるのであるのだけど。 世の中はそんなこんなで、仕上がっている。

まぁしかしだ、こんなにも勝つことの気持ち良さってないのね。 今回はキセを応援してしまったけど、照ノ富士の努力もものすごく知っているので、これはこれで少し辛いんだ。